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橋本 真由美さん 株式会社ハーシー CEO
ピンチをビジネスチャンスに変える
橋本真由美さん(39歳)が設立したハーシーでは、雑誌や書籍のエディトリアルデザインをはじめ、インターネットのコンテンツ企画、デザイン、システム開発や、3Dリアルシミュレーター開発デザイン制作なども手がけている。
「これからはITの時代が来る!」と直感し、1995年に会社を設立。IT技術の進化とともに業務も広がり、現在は企業サイトのコンサルティングから制作までの一連業務や、ECサイトの構築など幅広い。

社名の由来は、自身の名前、「橋本(はしもと)」と女性の代名詞「she her her」にかけている。2003年には女性のために何か役立てればと同名の女性サイト「Hershe.jp」の運営を始めた。しかし、サイトを立ち上げたはいいが、アクセス数が伸び悩んでいた。そんなとき、「ピンチをチャンスに変える」のが橋本さん。
「見方を変えて、サイトを別のビジネスに置き換えてみたり、運営することがすべてではなく派生させていくことが重要だと思うのです」
最終的には、別のポータルサイトに売却するという選択をした。

高校卒業後、宮城県から上京し、アパレル卸販売会社やタレント事務所、コンピューター関連企業で働いていた。タレント事務所に入るきっかけは、タレント本人の前で物まねを大胆にやってのけ、見事アシスタントとして採用された。その後、フリーのデザイナーからITで起業。このころからずっと、飛び込み営業にも物怖じせず、クライアントを増やしていく営業力が自慢のひとつ。今でも社内唯一の営業マンだ。
時代の流れにのり仕事は順調に広がっていた。2005年新たに3つの会社の経営に携わり忙しい日々も続いた。しかし多忙を極める絶頂期に、糸が途切れたように立ち上がれなくなった。鬱病と診断された。
「社長であり、唯一の営業マンの私が会社に一年半出社できなくなったのです」
そんなピンチを切り抜けられたのは、「すべてスタッフの力」。橋本さんが築いてきた信頼を損なわないようにスタッフが一丸となって、クライアントの対応から、制作に至るまでそれまで以上の仕事で対応し、病の橋本さんを励まし、支え続けた。
「それまでは自分がいなければ会社は成り立たないと過信していました。人の優しさを知り、甘えられると分かり、自分も会社もリセットされたと思うのです」
起業したてのころにも何度かつまずきはあった。
「デザイナーが天職と思っていたのに、新しく入ったスタッフが自分の何倍も速く、センスのよい仕事をするのを見て自分はとてもかなわないと愕然としました」
そんなとき、負けずに「なにくそ!」と思う人もいる。しかし、橋本さんの場合は別の考え方で乗り切った。
「努力して勝てないなら、自分に向いている仕事では誰にも負けないようにしようと思いました」
スタッフが半日でする仕事を3日かけて張り合うのではなく、自分の特技である営業により一層力を注ぐようになったという。見事に噛み合い会社はますます軌道にのった。
「同じ仕事を大変だと思うか、楽しいと思うかは気持ち次第。壁にぶちあたったと思うと大変だけど、階段だと思えば昇れます(笑)」
仕事をしていく上で、些細なことでもトラブルや難問は常につきものだ。
「ポジティブに持っていけるよう訓練して、絶望を希望に変えています」
学歴コンプレックスを乗り越え社長となり、鬱病を克服し本を出版。コンプレックスやピンチをチャンスに変え、会社とともに成長している。
PROFILE

株式会社ハーシー
http://www.hershe.co.jp/
1995年設立。インターネットのコンテンツ企画、デザイン、コンサルティングからシステム設計、開発・ホームページ制作、および雑誌、書籍等のエディトリアルデザインを行う。

はしもと まゆみ
高校卒業後、アパレル卸販売会社やタレント事務所等を経て、1993年よりフリーランスでデザインやコンサルティング業務に携わる。
1995年会社設立。著書に、『コネなし、金なし、学歴なし。』(PHP研究所)、『ポジうつ!』(マガジンハウス)がある。1968年生まれ。宮城県出身。
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