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田熊 秀美さん 有限会社デミピーアール 代表取締役
企業と社会をつなぐ役割担う
田熊秀美さん(37歳)は、広報部の立ち上げコンサルティング業務や広報代行といった企業広報(PR)全般や、マーケティング、イベント企画・運営などを行っている。

田熊さんが、広報の仕事を知るきっかけとなったのは、バブルの余韻が残る1992年、この聞き慣れない言葉に心が揺れたからと振り返る。
「エコロジー イズ エコノミー」
当時から、危険な食品についての情報や、環境問題の歴史などの書物を読み漁り、環境問題については感心が高いテーマであった。しかし、そのため、このタイトルの講演会があるという記事を見つけ、「目新しさと同時に、うさんくささを感じた」とのことだ。異論を唱えるべくして意気揚々と講演会に出席したところ、話を聞き終えると、すっかり感化されていた。特に印象深く、心に響いた事象は、
「環境にやさしい技術はあるのに、社会に役立つ仕組みがない」
ということだった。話を聞き終えると、
「社会の仕組みを変えたい。ひとりでも多くの人に環境のことを伝えたい」
という思いがふつふつとわき起こった。
そうした、自分が感じたままの率直な気持ちをアンケート用紙に託して、会場を立ち去った。すると、数日後、講演者から電話がかかってきた。
「あなたが書いたような仕事は広報という仕事です。新人にすぐに任せられるかわからないけれど、就職試験を受けてみないか」
そのとき初めて「広報」という仕事があることを知った。
田熊さんはこのとき大学四年。既に、上場企業からの内定をもらい、就職活動には終止符を打っていた。しかし、その言葉に動かされ、再度試験に臨んだ。適正診断などのほか、その会社にある資料を使い、環境問題に対する問題提起や、今後どうあるべきかをまとめて提出した。結果は不合格だった。しかし、
「就職試験という機会を与えられたことで、環境についてより深く学べたことは、今後どこでも生かせ、自分にとってよい経験でした」
感謝の手紙を書くと、再び、電話のベルが鳴り、再面接に呼ばれ、その場で採用となった。
入社4年目で念願の広報の仕事に就く。メディア関係者との情報交換のため、ランチに、ディナーにと、時間を費やした。
「別手当がつき、給料がアップすると共に、2ヶ月半で体重も5kg増えました(笑)」

現在は、独立して企業PRの仕事を行っている。東京にある企業だけではなく、地方にある企業や、老舗といわれる会社や商品、また、海外に羽ばたく商材にかかわる仕事をしたいとの願いが叶い、歴史と伝統を誇る日本橋のタオル店や銀座の画廊、大正時代から続く老舗茶屋のニューヨーク出店などをサポートする。
「昔は何もしなくても人が来たという老舗の会社や業種が、時代の流れやIT化に伴い、どうすればよいのか? という状況にある」
歴史や伝統を守りつつ、現代人にどう響かせるかを企業と共に模索する。

また、地方企業が開発した、ラーメン屋などで出る排水を水と油に分離し再利用する技術の普及にも一役。初心から変わらぬ「環境にやさしい技術が社会に役立つ仕組みづくり」に力を注ぎたいとの思いも実践している。
PROFILE

有限会社デミピーアール
http://www.demi-pr.com
2001年設立。主に、中小企業の広報部立ち上げ支援事業をはじめとして、環境配慮商品やサービスに関する企業のニュースリリースやCSRのアドバイスなど、企業広報(PR)を幅広く支援する。2007年ニューヨークstudioug.comをパートナーに迎え、国内に限らず、海外でも事業支援、広報展開を手掛ける。

たぐま ひでみ
法政大学文学部を卒業後、環ネットワーク株式会社(現らでぃっしゅぼーや)に勤務。その後、経営コンサルタント会社、メディアコンサルタント会社を経て、2001年会社設立。37歳。埼玉県出身。
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