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2007年度 メディア掲載実績
2007年08月06日(月) 産経新聞(東京版) <掲載記事より>
女性起業家のチャレンジに期待
2001年にスタートし、大和証券グループが支援を開始して3年目を迎えた女性起業家支援プロジェクト2007。ビジネスプランコンテストをはじめ、起業を目指す女性のためのセミナーやシンポジウムを開催します。本プロジェクトを支えるアドバイザリー委員会のメンバーである鈴江栄二さん、溝井伸彰さん、田村真理子さんの3名が、最近の女性起業家の特徴や成功する起業家の共通点などについて意見を交換。 アドバイザリー委員会のメンバー
それぞれの分野での見識をもとに、女性起業家のこれからの可能性や期待することについても発言があり、活発な座談会となりました。
長続きさせる秘訣は独自性と発展性
女性の活躍で多様化する市場
以前から女性の考えるサービスや製品はありましたが、身の回りの生活や地域に密着したもので、広がりがあまりありませんでした。今までは女性による女性のためだけの市場がメーンだったといえます。
しかし、最近は女性が考えた製品は男性をも取り込んでいます。また男性が今まで取り組んでいた市場に入り込んで、女性の感性が生かされています。
たとえば、住宅や不動産の営業に女性がいると話を聞こうという気になりやすい。インテリアや家電、ハウスクリーニングなど、女性が手掛けた方が男性も心地良い。
こうした市場の多様化は、女性の社会進出が進行していく間に広がってきたように思います。ただし、最初は良くても長続きさせていくためには、発展性がなければならないのです。
起業を目指すのであれば、最初だけではなく、その後も製品開発をしたり、その先の展開を広げる努力をしてほしいと思います。利益が出なければ会社も維持できないし、より良い製品も生まれてはきません。競争に勝ち抜けないのです。
成功している女性起業家の特徴は、皆さん共通して明るく、楽天的です。話にユーモアがあります。そしてあきらめない。厳しい経営状況になっても努力して乗り切る。面白いだけではなく、ビジネスにおいては厳しい。だから、社会的に信頼され、優秀な人材も集まるのでしょう。
たとえばクレームがあると、間髪をいれずに謝ることで信用につなげ、それがまた次のビジネスに発展していく。問題が起きたら逃げずにチャンスにして行く。
そして何より、ある程度テクニックや頭の良さも必要ですが、やっぱりウオームハートが重要ではないかと思います。
未経験の業種にチャレンジする行動力と感性
斬新なアイデアとチャレンジ精神
女性起業家の特徴は、アイデアがあるということ。そして経験がないことでもどんどんチャレンジしていくところです。「やりたい」という気持ちが強く、自己実現に向け突き進みます。またそれとは反対に、生活の中から生まれた視点、経験を生かした分野で起業するというケースもあります。
業種でいえば、最近、「ものづくり」をやりたいという人が増えています。たとえば、鋳物を作っている会社の話なのですが、生産の途中で出た砂をリサイクルし、ゼオライト(※触媒)を作り、それを消臭剤にする。それを「バッチャン焼き(※陶器など)」に入れれば付加価値が出る、と。今までそんな風に使おうなどとは誰も思ってもいなかったはずです。単なる消臭剤ではなく、陶器に入れることでインテリア性の高い商品にしてしまう。男性社会の中に入ってきて、男性では思いつかないような発想をします。力強いですね。ほかには、自分の視点に自信を持ち、自分の信じることに忠実です。実際消費者が女性なので、これがまた当たるのです。
成功している女性起業家の共通点といえば、ミッション(使命感)を持っていることです。そして着実にやる人。甘えがなく、細やかな気配りのできる人が多いのではないでしょうか。また、これは女性に限らずですが、たとえば失敗して最悪な状態にある時、それを最善の状態にしようとする。切り替えが大事。ピンチをチャンスに変えてしまうのです。
逆によくある失敗例は、人と一緒に行動を起こし、結局うまくいかないケース。一度失敗しているのだから今度は一人でやればいいのに、また知り合いと一緒にやる。人間関係でつまずいている例をよく見ます。
これから起業を目指す人へ。何をするにしても楽しむこと。楽しくなければ人は集まらない。まずは自分が楽しみながらチャレンジしてみてください。
地域ならではの特徴に注目し、地域外市場へ広げる
女性の感性と地域の力が結びつく
今、地域格差が叫ばれていますが、「地域おこし」の場面で女性の持つ企画能力などが生かされてきています。
地域の資源をどう生かすかというところに視点が向けられ、その素材に改めて価値があるということに気付き、商品化しています。自分たちにできないことは、ネットワークを使ってどこかと組む。今まではなかなか成功事例が少なかったのですが、最近の成功事例として、四国の内子町の例があります。住民が主体性を持ち、行政と協同で地域振興事業として取り組んでいます。
たとえば、地域の素材に注目して、安心・安全といったことにも配慮して、農作物を生産・供給することを始めました。期間限定など、消費者のニーズを刺激する工夫は凝らすけれども、作り手として無理はし過ぎない。良いものを問題なく届けるための心遣いを考えています。
最初は自分たちのために、良いものを確実に、安心・安全な野菜を食するために直売を開始しました。地域の中で特徴づけをして、まずその地域の中で話題になる。すると、不思議なもので今度は関心を持った人が外からやってくるのです。そして、その商品は東京や関西へ販路が広がるようになる。このように、起業を開始した地域の外の市場にまで広げていこうという考えが重要です。そこまでの視点を持っていると良い形で地域活性化をもしていけるのです。今後はこうした地域のさまざまな資源に注目し発展させていくような起業家が確実に増えていくと思います。
男女雇用均等法が施行される前の1980年代や、1990年代には、女性の起業を認めてくれる社会の土壌があまりありませんでしたが、バブルが崩壊し、次第に社会が女性のビジネスセンスを受け入れるように変わりました。
今、時代に女性の感性そのものが求められています。起業だけがすべてでなくとも、自分を見つめる第一歩として、選択肢の一つに起業があってもよいのではないでしょうか。
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