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私は2003年より医療コーディネーター活動を始めました。その前は大学病院の産科病棟で助産師として働き、その後も婦人科病棟で勤務をしておりました。産科・婦人科業務の中には不妊治療の患者さんの看護も含まれています。
一方、実は看護師という仕事も不妊に悩んでいる人が多いという実情があります。病棟勤務は24時間を交代で勤務していくため、夜勤が必ず回ってきます。月の3分の1は夜の間中起き、3分の1は夜中まで働いているという生活は体調を崩しやすいですし、ホルモンのバランスを崩します。妊娠しても流早産の危険があると勤務を休んでいる人も多い状況でした。
そんな中、私自身も子どもが欲しいという思いから、思い切って仕事を辞め、数年の不妊治療を経て待望の子どもを授かりました。私が不妊治療を始めようと考え始めた頃、自分は治療内容やメリット、デメリットに詳しく、仕事で相談を受ける立場にいるわけですから、難なく治療を乗り越えていけると考えていました。
しかし、実際は違いました。医学的な事情に詳しいことだけでは乗り越えられないことも数多くありました。それは、手に入れたくても手に入れられないものがあること、誰もが当たり前に手に入れられるのに自分には手が届かないもの、そんなものがあることを自分自身が受け止められないという喪失感や挫折感でした。
こんな時力になったのは、周囲の人の支えでした。揺れ動く気持ちをありのままに受け入れ、決して諦めずに共に前に進んでくれる同志がいたことは治療を進めていくにあたっても、治療を中止するにあたっても非常に大きな力となりました。
治療を終えた今思うことは、不妊治療には医学的な知識と気持ちの支えの両輪が必要だということです。知識があることで、常に現実的なゴールを設定することができ、頑張ることができました。また、自身の不妊経験は今不妊で悩んでいる方の気持ちを理解する上できっと役に立てると思っています。相談者の方の両輪がスムーズに回っていくようなサポートをしていきたいと思います。
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